MADE IN JAPANを 継承したい~ 日本の町工場で 生まれる機能性スポーツソックス

今回お話を伺ったのは、ZEROFITソックスを製造する兵庫県小野市にある西尾靴下工場。
日本製の靴下についてインタビューしました。

スーパーカブと西尾さん

西尾さんの趣味はスーパーカブ。工場の入口を少し入ったところに たくさんのシールでデコレーションされたカブが置かれていました。

編み機と糸の独特で懐かしいにおいがする工場内に入ると、複数台の編み機がカラカラと音を立てて動いています。
時折出来上がった靴下が筒を通ってポンッと出てきます。

そんな休む間もなく働き続ける靴下編み機たちに囲まれて、西尾さんにインタビューを行いました。

落ち着いた雰囲気の西尾さん

ゆったりと落ち着いた雰囲気で語る西尾さん。

「まずは、創業年を教えてください。」
「靴下工場は両親が35年前に創業し、私は30年ほどこの工場で働いています。今は代表として工場を支えています。」
「西尾靴下の特徴を教えてもらえますか?」
「パイル生地編み機がメインで、"スピード"より"機能重視"の機械を揃えています。」
「タオルでよくパイル生地が使われていると聞きますが、実際はどのようなものなのでしょうか?」
「パイルというのは、糸の違いではなく、編み方の違いです。編み方にはパイル編み以外にも、一般的な平編みや空気を通しやすいメッシュ編みなどがあります。パイル編みはシンカーという部品の上部に糸をのせて、ふわっとさせて編みます。そのため平編みに比べ糸を倍以上使います。機械自体も回転数を上げると糸が乱れるので、編むのに2倍以上の時間がかかります。」
「メッシュ編みはどのようなものですか?」
「逆に糸の量は減りますが、その分糸を選びます。丈夫な糸でないと破れてしまうので。」
「そうなのですね。ちなみに靴下のロスはあるのもなのでしょうか?」
「気候や温度、湿度によりますが、20~30枚に1枚程度のロスがあります。糸を扱っているとどうしても埃が出てくるので、埃が糸に絡まってしまうとボツになります。繊細な仕事です。」

左が編み機のシンカーで右が針(各2種類)。靴下を編む際に必要な器具。

「メイドインJAPANの靴下と海外製ではどのような違いがありますか?」
「検品が丁寧なことと、創意工夫できることでしょうか。こだわった靴下を作りたいとき、海外ではなかなか細かい部分が伝わりにくいことがありますが、日本だと繊細なデザインにも対応できます。あとは小ロット対応できるのもよい点ですね。」
靴下編み機

トリコロール柄のZEROFITソックスを制作中の靴下編み機。右側の濃い赤色部分がパイル編み部分です。
※円状に配置されているのが、針とシンカー

日本の編み機に関しての知識が豊富な西尾さん。
最近ではパイル編みができる技術者自体が減っているそうです。

「当社のZEROFITソックスもこちらの工場で作っていただいていますが、どう思われますか?」
「よいソックスだと思います。メーカーからは素材の指定のみで、機能面での指定がないことの方が多いですが、ZEROFITでは、機能面や細かい点も妥協していませんので、私たちも作りたい靴下を作れていると思います。御社はこだわりが強く、いろいろと要望を言われて正直困ることもありますが、こちらも靴下作りのプロとして遠慮することなく提案できています。」
ZEROFITソックスは、かかと部分にパイル編みを施し、衝撃を抑える『ショック吸収パッド』、メッシュと平編みで凹凸を付け、通気性&マッサージ効果『エアベンチレーション機能』、ゴムのように伸縮性がある弾性糸で土踏まずを引き締める『左右別アーチサポート』、足首からふくらはぎにかけての『段階着圧設計』などありますが、いろいろな編み方や糸の種類を駆使して、あの複雑なZEROFITソックスが出来上がるのですね。」
「そうですね、通常の平編みだけで作られるソックスと比べ、ZEROFITソックスは1日に作れる枚数は約半分になるんです。」
「寒くなるとヒートラブソックスが人気なのですが、こちらはいかがですか?」
「他社のものに比べると太い糸を使用しているので、これまた大変なんです…。でもその分暖かいです。作り手は大変ですがお客様にとってはとてもよい商品だと思います。」
※ヒートラブソックスは現在品切れ中。ただいま準備中で今年の秋冬に発売を開始予定です。
ZEROFITソックス

ZEROFITソックスはパイル編みとメッシュ編み平編み、ゴム編みを組み合わせ、複雑な作りに。

「スポーツウェア開発のプロと靴下職人のプロだからこそ出来たZEROFITソックスなんですね。」
「そうですね。お店にZEROFITソックスが並ぶとどうしても機能重視のソックスのため、デザイン性が高いソックスに比べると見劣りしてしまいます。だからお客様も見た目のいいソックスを選んでしまいます。でも実際履いてみると見た目の悪いものの方が機能性がよかったりします。最初はなかなか受け入れられなかったZEROFITソックスも履く人が増えることでリピートしてもらえ、今では多くの方に愛用してもらえています。」
「西尾さんが思う『よい靴下』とはどんなものだと思われますか?」
「また欲しくなる靴下だと思います。一度履いたらこの靴下でないとしっくりこない…というような、そんな靴下がよい靴下だと思います。」

本日はインタビューをお受けいただきありがとうございました。

西尾靴下では、西尾さんとご両親の3人で営まれています。そんな西尾さんの靴下工場は継承者がいないそうです。

これからもこの工場やソックスが残るように、私たちはメイドインJAPANのソックスの良さを伝え続けるしかありません。

実は社内でもZEROFITソックスは人気。足元を見るとみんなZEROFITソックス。私も愛用者のひとりです。
歩くことの多い日やウォーキングをする際は、ZEROFITソックスを履くと歩くことにポジティブになれます。

西尾社長とお母さま

西尾靴下では、西尾さんとご両親の3人で営まれています。

おまけ

ソックスのつま先の部分の縫製は手作業。
お母さまが1つ1つ手仕事で仕上げていきます。ミシンにソックスを挟んで、一周するときれいに縫い合わされた靴下が出来上がります。
その際に、できる廃材。何だか再利用できそうだな…と思って聞いてみると、ゴムのように繋ぎ合わせて編み込んでマットやあみぐるみなどを作られるそうです。カルチャーセンターなどに提供して、受講生が手作りを楽しんでいるとのこと。
私も会社の椅子用にクッションをいただきました。

靴下のつま先部分は手作業

つま先部分は、お母さまが1つ1つ手作業で縫い付けます。

靴下の廃材

縫い合わせた端の廃材を再利用。

靴下の廃材で作られたクッション

廃材で作られたクッション。アースカラーが癒されます。

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